打撃の神様

極限まで高められた集中力と動体視力のなせる技として、ボールが止まって見えると仰られた方がいます。ご存知の方もいらっしゃると思いますが、元読売巨人軍の川上哲治さんです。

勿論止まってしまったら投げられたボールは飛んで来ないので実際にはスローモーションのように見えたという意味だと思うのですが野球選手だけではなくバドミントンやフェンシング等の選手達も同じ経験をしたと言う方がたくさんいます。

この能力の凄いところは自分の持つ集中力が限界を超えたときに起こるらしく、決してプロの選手だから起こるわけじゃないという点です。

実際に体験したことがあるという人の年齢やその時の状況を聞いてみると小学生の頃の野球の試合だったり80歳ぐらいの高齢の方が巻き込まれた交通事故の中での出来事だったりします。

常に自分でコントロール出来る力では無いと思うので、ある種の火事場のクソ力的な要因もあると思いますが、人間の能力は大部分が潜在的に眠っていて私たちはごく一部の顕在化された能力しか使っていないと言われています。

前述した小学生の野球の試合、それは同点で迎えた最終回の守備の時でした。ランナーが帰ればサヨナラ負け。極度に緊張したシーンだったとしか記憶には無いのですが、少年野球大会の決勝戦、相手は全員6年生、私のチームは仲の良い全員5年生の友達同士で結成して初めて出場した町の大きな大会でした。

あと一人で、あとアウト一つで、引き分け抽選に持ち込める大事な場面でした。よりによって、絶対に飛んで来て欲しくないと強く願っていたであろう、私のところにボールは飛んで来ました。

ただ、セカンドを守っていた私のすぐ横にボールは飛んで来て、比較的簡単に処理できるボールに見えました。ボールに向かって移動すると、何故か景色はスローモーション。ボールはゆっくりバウンドして私のグローブに収まりました。

周りは怖いほど静かで何の音も聞こえない状態でした。捕球したセカンドゴロを一塁に投げた瞬間にスローモーションは終わり、音も急に大きくなりました。

試合会場には両チームの保護者や他チームの関係者など、大勢の人でごった返していましたが全員が拍手しています。

スリーアウトになりベンチに戻るとチームのみんなが私に抱きついてきて「よくあんな速くて見えない球を捕れたな!」って言っていました。

私には止まって見えるほどゆっくり再生されたようなセカンドゴロなのに、実際にはそうじゃなかったようです。いまでも私にはその時の状況がはっきりと思い出せますし、私は「奇跡のセカンドゴロ」と呼んでいます。

体験した私にしか分からないことなので、私が同じように皆さんにも経験できるようその能力を引き出してあげるという訳にはいきませんが、集中力の持つ未知の能力の話はお聞かせすることが出来ます。

もし同じような経験をされた方がいらっしゃいましたら、奇跡の体験をシェアして頂きたいと思っています。

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